今回紹介するドラマは 私の夫と結婚して 日本リメイク版
概要
2025年6月27日よりAmazon Prime Videoで配信されている
韓国ドラマ「私の夫と結婚して」の日本版リメイクドラマ。
監督:アン・ギルホ (「ザ・グローリー」2022)
脚本:大島 里美 (「1リットルの涙」2005、「花燃ゆ」2015)
この脚本家の大島さんは、大河ドラマからコメディ、ヒューマンドラマにサザエさんまで、
幅広いジャンルの脚本を手掛けてきた凄い実績の方!
全10話(1話 49分~70分)
韓国版オリジナルドラマはこちら↓で紹介してます。
オリジナルドラマと同じ企画、制作会社 CJ ENM JAPANとSTUDIO DRAGONの本作。
オリジナルの感想は以前の記事を読んでみてね~
あの!劇場型愛憎劇を…
佐藤 建、小芝 風花の主演で如何に描くのか~
期待をして観たところ、ストーリーラインは、ほぼそのままに
なかなかどうして、なごみ系で穏やか!
しかも、後半のドロドロ愛憎劇もしっかり描いていた。
監督が韓国人のアン・ギルホと後から知って、また驚いた。
でもやはり、作品の良し悪しは脚本だよね!
大島 里美の脚本は、オリジナルをギュギュっとコンパクトに纏めつつ、
人生再起をかけた男女を通して、人生にどう向き合って生きてゆくのか…
人生をどうやって切り拓いていくのか…
そんなメッセージ性を感じる作品であった。
近ごろ流行り?日韓共作に思う
最近は、動画配信サイトのオリジナルドラマ競争に拍車がかかり、
エンタメ界のグローバル化が進んでいるように感じているのは私だけ?
そんな折、
韓国はK-POPだけでなくドラマや映画でも次々と日本市場の進出に挑んでいる。
かなわんな~ その門戸を開いているのはTV局か…
いやいや、韓流ドラマで楽しませてくれればいいから
我がブログでは、ストーリーだけでなくその作品に描かれるお国柄というものも楽しんでいる故に、
この流れは、如何だと感じてしまう…
キャスト紹介
日頃は、余り日本のドラマを観ないのだが、
今回、改めて感じたのは、
日本の俳優陣の出演作品数の多さに驚いた!
しかも、小芝風花や白石聖といった若い女優さんまでも…
俳優業が人手不足なのか?
単に事務所の影響なのか?
あるいは、人気者だから…理由は様々でしょうが
欧州の俳優ではありえない出演作数だろう…
みんな演技が上手いワケだ~
神戸 美紗/小芝 風花 | 「SUZUTOYAホールディングス」企画二部社員で友也の妻 末期のガンに侵され余命宣告を受けている |
鈴木 亘/佐藤 健 | 「SUZUTOYAホールディングス」経営戦略部部長 社長の継子 |
平野 友也/ 横山 裕 | 「SUZUTOYAホールディングス」企画二部社員 美紗の一度目の人生の夫 |
江坂 麗奈/ 白石 聖 | 「SUZUTOYAホールディングス」企画二部契約社員 美紗の幼なじみで唯一の親友 |
住吉 百合子/ 田畑 智子 | 美紗の「SUZUTOYAホールディングス」での先輩 企画二部・課長代理 |
鈴木 未来/ 黒崎 レイナ | 美紗の「SUZUTOYAホールディングス」での後輩 亘の妹だが周囲には秘密にしている |
田辺 悠斗/ 七五三掛 龍也 | 美紗と麗奈の富山中央高校時代の同級生で美紗の初恋の相手 「ロンタラクトカフェ」のオーナーシェフ |
神戸 茂雄/ 津田 寛治 | 美紗の亡くなった父親でタクシー運転手 タイムリープのキーパーソン |
平野 雅子/ 安部 聡子 | 友也の古風な母親 |
あらすじ 第1話 二度目の2015年(70分)
<人生は美しいシーンで紡がれた台本だ>
ある冬の昼過ぎ、
7歳の美紗は、学校からの帰宅途中、
近所の公園で泣きじゃくっていた。
「これ上げる」
同学年らしい少女が美紗の前に立っていた。
そして、彼女はミサンガを差し出している。
「え?」
それまで泣きじゃくっていた美紗は、
唐突な出来事に驚き泣いていた事も忘れてしまった。
すると、少女はそのミサンガを美紗の手首に結び、
無言のまま優しくその手を握った。
彼女の腕にも色違いのミサンガが結ばれている。
これが唯一の親友、麗奈と美紗の出会いであった。
「うわぁ すごく怖~い」
「高~い」
親友になった2人は、いつも一緒だった。
この時も、遊園地の観覧車の中ではしゃいでいた。
「今一番てっぺんじゃない?てっぺんじゃん 写真撮ってくれん?」
「いいよ はいチーズ」
2人は並んで座り、麗奈の持ってきたインスタントカメラにピースをした。
”パシャリ”
2人は高校生になり同じ制服を着ていた。
この日も、小学生の頃のように観覧車に乗り写真を撮っている。
「うわー うまく撮れてるかな?」
だが時代は流れ、今はインスタントカメラからチェキに変わっている。
「お願いします」
「全然知らない」
いよいよチェキの写真の完成だ。
「いいじゃん いいじゃん」
その写真の出来ばえに、2人は大いに盛り上がった。
「よくない?」
ただあの頃と違って、2人の腕には、お揃いのビーズのブレスレットが揺れていた。
「めちゃキラキラ」
大学生になった2人は、化粧品コーナーのサンプルでメイクを楽しんでいた。
「かわいい 似合ってるよ」
麗奈が美紗のメイクをしてあげている。
「怖いんだけど」
そして、自分の顔を鏡で見た美紗はビックリしてしまう。
「えっ怖い ちょっと 塗り過ぎなんだよ これ」
誰が見ても厚化粧だ。
ところが、麗奈は大うけして笑っている。
「似合ってるよ かわいいよ」
その後、2人はアパレルショップで美紗の服を選んでいた。
いつものように、麗奈が美紗のワンピースをチョイスしている。
「あ かわいい」
そして、社会人になった美紗は“SUZUTOYAホールディングス”の新人研修で
先輩社員の平野 友也と運命の出会いをするのだ…
続きは本編で!
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只今こちらの動画配信サイトでご視聴頂けます
(配信は投稿時のものとなります)
オリジナルとリメイクの比較と感想
ここからはネタバレを含みます
オリジナルとリメイクの相違点
オリジナルとリメイクでどちらが良かった~
という感想ではなく、それぞれに良さがあるし
お国柄の違いもしっかり感じられて楽しめた!
そこで、作品の相違点を整理してみた。
キャストの相違点
美紗/ジウォン | オリジナルでは、ジウォンは柔道を習ったり、ミンファンを誘惑したりと手段を選ばずジヒョクと協力して作戦を練ったが、美紗は自分が強くなる事で過去を変えようとした |
鈴木部長/ジヒョク | ジヒョクの事故死はドラマの早い段階でジウォンに知られるが、亘は9話まで伝えず、ずっと美紗を陰ながら守る存在に徹し、友也を道連れにすることを狙っていた。 また、亘は母親の連れ子で祖父や父親と血のつながりがなく 家庭内でも孤独だった。 美紗殺害の瞬間を目撃し、混乱状態の葬儀場から美紗の遺骨を持ち出し茂雄の墓の隣に埋葬した。 |
友也/ミンファン | クズ度で言えばミンファンの方が強烈。友也は麗奈にハメられ死ぬ直前に美紗に電話をかけ後悔の言葉を伝える。 ミンファンはジウォンの身代わりだったが、 友也は亘の身代わりになる |
麗奈/スミン | スミンは父親に何度も裏切られるが、麗奈は母親が目の前で自殺する。オリジナルでは何人も悪役がいる中、スミンはしぶとく最後は2024年と同じ末路で刑務所に収監。リメイクでは麗奈が1番の悪役で美紗の身代わり。スミンは流産したと最後までウソを突き通すが、麗奈は妊娠は嘘だったと逆ギレする |
神戸 茂雄/カン・ヒョンモ | ヒョンモはトラック運転手で彼がお札に書いたハートマークがカギとなるが、茂雄は「3時のおやつ」と一握りのお菓子を差し出す。その包み紙で折られた亀や動物がカギとなっている。 また、生前に亘に会っている。 |
平野 雅子/ミンファンの母親 | ミンファンの母親のクズぶりは凄まじかったが、雅子は実際にいそうな嫌な姑程度。麗奈の妊娠がウソだと知るとショックの余り倒れてしまう。雅子は友也を殴ったり怒鳴ったりはせず、ただただ過保護な母親 |
脚色で思わず唸るシーン
茂雄のタクシーの車窓からの風景 | 第1話、外出許可のおりた美紗が茂雄のタクシーに乗るシーンで、車窓には日本の紅葉、雪景色、初夏の景色が流れる。 ここで、日本人なら違和感を感じるはず! 桜は?と…でも、大丈夫!9話で亘が事故後、茂雄のタクシーの中で目覚めた時、その車窓には一面に満開の桜と桜吹雪が舞うという納得の1シーンに唸った。 |
10歳若返り健康な体に感謝する美紗 | 2015年にタイムリープした美紗は、思いっきり走ったり、ラーメンと餃子を食べて健康な体に感謝するシーン。アラフィフ以降ならリアルに共感できる! |
亘が仕事で挽回 | その1、麗奈の過失を無理やり未来に責任を負わせるシーンでは、2回目の人生では亘が用意周到に証拠を残し 無事に妹を救い麗奈と課長に責任を取らせた。 その2、貧しかった幼少期、母親とよく行った「SUZUTOYAホールディングス」のレストラン。1度目の人生ではコロナ禍で閉店をさせてしまうが、2度目では宅配を始めコロナ倒産を回避させた |
住吉夫婦 | オリジナルのジュランの夫もまた、トンデモないろくでなしだったが、住吉百合子の夫は、バイトと浮気をするも、妻の闘病中は子供の面倒を見るし居酒屋を経営し仕事もちゃんとしていて、DV夫でもない。よって百合子が美紗の身代わりに殺されるという心配はなかったが、百合子は浮気した夫とは離婚を選択 |
亘の後悔 | ジヒョクも同じように後悔していたが、美紗の人生に関わらなかった亘の自責の念はさらにクローズアップして描かれている。それ故に亘の自己犠牲が切なくてより心を打った |
ラストの描き方 | オリジナルでは、これでもか~というほど、ジウォンとジヒョクのラブラブシーンがあり、派手な結婚式に幸せな結婚生活まで描かれ10年後の殺された日を迎えるが、リメイクでは、プロポーズまでで終わっている。 個人的には、余韻を残す締め方でこちらの方が好きだ |
オリジナルは、騙し騙し合いでゲーム感覚的要素もあり、
ラストはジウォンの完全勝利感で一杯の演出で、
財閥企業の社長夫人となり、子宝にも恵まれ順風満帆な人生で完結した。
では、リメイク版は如何か…
身代わりが亡くなった後、美紗と亘は自分のやり残していた事に挑戦していた。
そして、10年後になってプロポーズし完結している。
やっとスタートラインだ!
自分の人生、自由に生きろ!
そんなメッセージを強く感じるラストだった。
たぶん、上記上げた以外にも沢山あると思うが、
是非、両作見比べて楽しんでみてね~