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【ドラマ:グランフォード】シーズン1,2まとめて紹介 変わりゆく時代に力強く生きる女性たちを描くBBCドラマ

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今回紹介するドラマは グランフォードシリーズ

シーズン1は2007 年にイギリスBBC Oneにて放送された5部構成のドラマです。

また、シーズン2は2009年に『リターン・トゥ・クランフォード』のタイトルで2部構成のクリスマス特番として放送されました。

監督:サイモン・カーティス、スティーブ・ハドソン 脚本:ハイディ・トーマス

原題: Cranford(S1) 全5話(1話53分)

      Return to Cranford(S2) 全3話(1話52分)

原作:1849 年から 1858 年にかけて出版されたエリザベス・ガスケルの中編小説『クランフォード』『マイ・レディ・ラドロー』『ミスター・ハリソンの告白』。また、「 The Last Generation in England」からも出典されています。

ロケ地

グランフォードの撮影の大部分は、ウィルトシャー州のレイコックで行われました。

ウィルトシャー州のレイコックとは、イギリス南西部にある公教区(地方自治体の管理地区)で、村全体が遺産保護を目的に慈善団体などに所有され、ほぼ手付かずの外観が維持され多くの訪問者が訪れる観光地です。

日本で言えば、岐阜県の白川郷のような地区でしょうか…

こんな歴史的価値のあるロケーションは、1995年と1996年のBBCの『高慢と偏見』、『エマ』 や2000年と2001年の『ハリー・ポッター』映画など多くの作品の撮影場所として使用されています。

また、S1、S2の鉄道シーンはスタッフォードシャーのフォックスフィールド鉄道が使用されました。

このフォックスフィールド鉄道は1893 年に建設され1,435mほどの長さの古い鉄道です。この鉄道も観光地となっていて、クリスマスにはサンタ特急も運行されているようです。

おススメ度:★★★★☆ おば様たちが主人公のドタバタドラマですが、感慨深いストーリーで現代人には滑稽すぎるほど保守的な人々を通し人間の思いやりや絆を描いたヒューマンドラマです。
この時代のイギリスドラマが大好きです!ただ…S2はS1ほどの出来ではなかったのが残念かな…
 
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キャスト紹介

BBCドラマには常連の豪華キャスト!

英国で最も偉大な女優の一人ジュディ・デンチが主演を務め、この作品を大河ドラマ的にグッと引き締めている存在感が半端ない。

S1キャスト
デボラ・ジェンキンズ/アイリーン・アトキンス町のリーダー的存在で皆から一目置かれています
マチルダ・ジェンキンス/ジュディ・デンチ
(マッティ)
デボラの妹 姉とは反対にソフトでユーモアのある女性
メアリー・スミス/リサ・ディロンジェンキンス姉妹の友人の娘 
継母から結婚を急かされジェンキンス姉妹の家に逃げてきました
マーサ/クローディ・ブレイクリージェンキンス姉妹のメイド
姉妹に内緒で大工のジェフと交際しています
ブラウン大尉/ジム・カータージェンキンス姉妹の向かいに越して来た退職将校
モールバー卿の友人で彼の鉄道事業を協力する事になります
ジェシー・ブラウン/ジュリア・サワルハブラウン大尉の長女 
病弱な妹と父親の世話のため婚期を逃していました
エドモンド・カーター/フィリップ・グレニスターラドロー夫人の土地代理人
ローレンシア・ガリンド/エマ・フィールディング帽子職人の未婚女性
ラドロー夫人やカーター
ハリー・グレッグソン/アレックス・エテル貧しい家庭の少年で町で盗みなどもします
フランク・ハリソン博士/サイモン・ウッズモーガン博士の甥でロンドンでの研修を終えたばかり
グランフォードの新任医
モーガン博士/ジョン・ボウ町の立った1人しかいない外科
住人からの信任も厚い
ジェム・ハーン/アンドリュー・バカン大工でマーサの恋人
オーガスタ・トムキンソン/デボラ・フィンドレーオックスフォードの未婚女性
ジェイミーソン夫人/バーバラ・フリン貴族のようなに振舞う気取り屋未亡人
キャロライン・トムキンソン/セリーナ・グリフィスオーガスタの妹
フォレスター夫人/ジュリア・マッケンジー牛を子供のように可愛がっている未亡人
オクタヴィア・ポール/イメルダ・スタウントン町の噂話が好きな未婚女性
ハットン牧師/アレックス・ジェニングス牧師で妻に先立たれたシングルファザー
ソフィー・ハットン/キンバリー・ニクソンハットン牧師の娘で幼い兄弟の母親がわり
ラドロー夫人/フランチェスカ・アニスハンベリー宮廷で暮らす貴族
ピーター・ジェンキンス/マーティン・ショー(S1)
           ニコラ・ル・プレヴォ(S2)
ジェンキンス姉妹の生き別れの弟
ジョンソン氏/エイドリアン・スカボロー町の雑貨店の店主
S2キャスト

S1から続投キャストは省いています

エルミニア/ミシェル・ドッカリー亡き両親に代わりバクストン氏保護者となっています
ブリュッセルで教養を学んでいます
ウィリアム・バクストン/トム・ヒドルストンケンブリッジを中退し鉄道の技師になる事を希望している
バクストン氏の息子
バクストン氏/ジョナサン・プライス岩塩抗で財産を築き、妻の死後クランフォードに戻て来ました
レディ・グレンマイア/セリア・イムリージェイミソン夫人の貴族の義妹
ジョンソン夫人/デブラ・ジレットジョンソン氏の妻
ペギー・ベル/ジョディ・ウィテカー母親と兄エドワードを献身的に世話しています
エドワード・ベル/マシュー・マクナルティペギーの兄で簿記の勉強中

あらすじ S1第1話 1842年6月(53分)

「窓を開けて 私はシーツを取るわ」

グランフォードに暮らす未婚のジェンキンス姉妹は、つい1時間前に届いた手紙のせいで、

大慌てで2階の部屋へ上がり大掃除を始めました。

その手紙は、マンチェスターの友人の娘メアリー・スミスからのもので

グランフォードへ今日到着すると書いてあるのです。

何とか掃除を終えた姉妹は、居間へ下りて次の準備をしていました。

「何をしているの?」

しかし、姉のデボラは妹のマッティが何をしているのか気になり訊いてみると

「ハンカチに香水を 頭痛を和らげるわ 彼女つらかったのよ 手紙に感嘆符が」

マッティのお節介を聞いてデボラは少々呆れてしまいます。

その時、外から馬のいななきが聞こえました。

「馬車が来ましたよ」

外で掃除をしていたメイドのマーサが2人を呼んでいます。

姉妹が家の前で馬車を出迎えると、若い娘が馬車から降りて来ました。

「デボラさん、マッティさん」

娘が姉妹の名前を呼ぶと

デボラがメアリーと握手して彼女を歓迎します。

「メアリー・スミス グランフォードにようこそ」

「手紙は届きました?」

ところが、メアリーが心配そうに聞きました。

「1時間前にね」

デボラがたしなめるように言うと

「メアリー 大人になったわね お母様に似てる」

2人の間に入るように、マッティはメアリーの頬にキスをし歓迎しました。

「お世話になっても?」

しかし、メアリーはとても不安そうな表情です。

「楽しみだわ 新しいお母様に感謝よ 兄弟が4人も増えたんでしょ?」

「5人です…」

「5人?一番上が7歳で?」

これにはマッティも同情を隠せません。

「父がこれをお2人に」

「オレンジ?」

列車で運ばれた木箱のオレンジを見て、デボラの顔が引きつります。

「驚きね」

そう言うとデボラはメイドのマーサに合図をしました。

そして、木箱を受け取ったマーサは

「洗います?」

とデボラに声をかけ家の中へ運んでいきました。

その言葉を聞いたメアリーは不安そうです。

都会育ちのメアリーにとって、保守的な田舎町グランフォードの仕来りは驚きの連続に…

続きは本編で!

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あらすじ S2 第1話 1884年8月(52分)

Cranford Series Two Trailer BBC Christmas 2009

「ベッドの下に誰かいる? 泥棒かもしれないわ 確かめなきゃね」

そう言うと、マッティはベッドの反対側にいる赤ん坊に向かって毛糸玉を転がしました。

毛糸玉が転がって来たのを見た赤ん坊は声を上げて喜んでいます。

あれから…マッティは繁盛していた紅茶店を閉め、

メイドのマーサとその夫ジェム、そして2人の赤ん坊ティリーと暮らしていました。

マッティはメイドをしているマーサに代わっりティリーのお世話をしていたのです。

その時、ベルの音が響きました。

「正午だわ 帽子を替えないと おいで」

そして、マッティはモーガン博士夫妻にお別れの挨拶をするためティリーを乳母車へ乗せます。

「連れて行かなくても」

横で選択をしていたマーサがマッティに言いました。

「そろそろぐずり出すし あなたは忙しいわ ママにさよならを」

マッティはティリーが可愛くて仕方ないのです。

彼女は楽しそうに乳母車を押して出かけて行きました。

そして、町の大通りに出ると牛を連れたフォレスター夫人やハットン牧師と行きかい挨拶を交わします。

すると今度は、椅子駕籠に乗ったジェイミソン夫人がやって来ました。

「新しい服を見せましょう」

マッティは駕籠の方へ乳母車を押しました。

ところが

「なぜ メイドの子供の世話をするの?自分の立場が分からない子供に育つわよ」

窓から顔を見せ、ジェイミソン夫人は嫌味をいます。

「手が空いた時は面倒をみるの マーサが忙しいからよ」

マッティは言い訳しますが

「あなたはお茶の店を閉めたから暇だものね お陰で町の人は困っているのよ ジョンソンさんの店は高すぎるわ」

とますます言われてしまいます。

そして、駕籠はサッサと行ってしまいました。

すっかり嫌な気持ちになってしまったマッティ

しかし、今度は運悪くジョンソンさんの店の前を通りすぎる事に…

ジョンソンさんは、ちょうど店の外に出ています。

「マッティさん こんにちは」

「ジョンソンさん」

マッティは、彼に挨拶を返し足早に去って行きました。

すると…

今度は噂話の大好きなポールが大慌てで追いかけてきます。

「モーガン先生夫妻に挨拶しに行くのよ」

マッティは用事があると伝えますが

「恐ろしい知らせを伝えなくては 昨夜 鉄道作業員たちがパブに」

「町に来たの?」

それにはマッティも驚きました。

「ビールの値段でもめ事を起こしたの ブラウン大尉に抗議するわ ここはグランフォードよ」

ポールは怒りが収まらない様子です。

「今 作業員たちは?」

「工事現場に戻ったわ 店の入り口に汚い液体を残してね 嘔吐物よ 子供を連れてあの辺には行かないで」

その時、今度はトムキンソンさんが双子の幼子を連れてやって来ました。

「肉ばかり食べさせると胆液が黒くなるわよ」

ポールがトムキンソンさんに注意します。

「私の子じゃないわ 妹の継子よ」

トムキンソンさんの妹キャロラインは、あれから結婚し今は妊娠しているようです。

「ハリソン先生に手紙を出したら“休ませて包帯を巻け”と 下腹部に」

トムキンソンさんは、言いづらそうに周りを気にしながら話しました。

続きは本編で!

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勝手に私見考察

この物語は、保守的な田舎町を舞台に伝統や慣習を重んじ新しい文明を受け入れるか否か!

…と、実はかなり重いテーマが軸になっていました。

老齢の未婚女性や未亡人たちが中心となって、寂れていく町に危機感を感じ葛藤の末

町に鉄道を通す事を決めるのですが…

ここからは、実際に私の住む町で起こった出来事です。

グランフォードと反対の行動を取ったのが、私の住む市でした。

もう何十年も昔の話です。

当時、新幹線の駅を建設するか否か!私の市では論争になりました。

若い人なら誰でも建設だ!と考えたはずです。

将来を考えたらそりゃそうですよ!

ところが、当時の建設予定地は市の中心地から外れた田舎町。

辺りは田んぼや畑ばかりの地域でした。

結局、反対派の声が強く建設は断念されてしまいます。

それから…

現在、私の住む市はどんどん寂れ、

新幹線の駅を建設した隣の市は、駅周辺を中心にどんどん発展していきました。

当時、県下でも都会の方だったわが市は、今では近隣の市に次々と追い抜かれ何十年経っても変わらないまま。

こうした経験を目の当たりにした私には、マッティの気持ちが身につまされて伝わって来たんです。

“このままではグランフォードは消滅してしまう”

変わらないって…実はそういうことなんですね~

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