今回紹介するドラマは キリング・イヴ/Killing Eveシーズン1
2018年4月 ～2022年4月までBBCアメリカで放送されたテレビドラマ シリーズ
全4シーズンで完結しています。
今回は、2018年に放送されたファーストシーズンの紹介です。
原題：Killing Eve
全8話(1話42～43分)
原作：イギリスの作家ルーク・ジェニングスによる
2017 年発表のスリラー小説『コードネーム ヴィラネル』
正に！女性が主役の斬新なスパイ作品
まず本作は、イギリスのドラマ「フリーバッグ」で製作・脚本・主演の3役をこなし一気に名を馳せたフィービー・ウォーラー＝ブリッジが脚本に参加して注目を集めました！
凄いですね～。彼女はまだ38歳…38歳ですよ～
ところで、 フィービー・ウォーラー＝ブリッジ…
どこかで聞き覚えがありませんか？
そうです！彼女は、最新作【インディ・ジョーンズと運命のダイヤル】で
ヒロインのヘレナ・ショーを演じていましたよ。
他にも2020年「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」の脚本にも参加するなど、
ブリッジは乗りに乗っています。
そんな彼女の名を広く世に知らしめたのが
この【Killing Eve】でした。
シーズン1は、第76回ゴールデングローブ賞のテレビドラマ部門では、作品賞（ドラマ部門）にノミネートされ、イヴ役のサンドラ・オーも主演女優賞（テレビシリーズ・ドラマ部門）を受賞しました。
しかも、オーはこの作品で第9回テレビ批評家協会賞の主演女優賞（ドラマシリーズ部門）や第25回全米映画俳優組合賞の女優賞（ドラマシリーズ）を受賞し、その演技は高い評価を受けています。
では、そんなサンドラ・オーが演じるイヴとは…
MI5の保安部メンバーで、仕事も家庭も退屈でさえない日々にもどかしさを感じていました。
しかし、そんなある日…
ウィーンでロシアの政治家が暗殺されます。
その事件をきっかけにイブの退屈な生活が一変してしまいます…
この作品はスタイリッシュでユーモラス
そして、女同士の激しい攻防とロマンスを描いたこれまでにない斬新なスパイスリラー作品となっています。
キャスト紹介
イブ・ポラストリ/サンドラ・オー
出典：Wikipedia
MI5の保安部所属。優しいが物足りない夫に退屈な仕事、そんな冴えない日々に不満を抱えていました。しかし、そんなイヴの人生は、凄腕の暗殺者ヴィラネルとの出会いで大きく変化していきます。イヴの鋭い観察眼と精力的な取り組みをかわれ、 MI6に非正規で採用されることになったのです。
オクサナ・アスタンコワ （ヴィラネル）/ジョディ・カマー
出典：Wikipedia
殺人において、並外れた才能を持つサイコパスの暗殺者。犯罪組織ザ・トゥエルブによって殺人罪で収監されていた刑務所から救出され、殺し屋として訓練されました。
※原作では、 コードネーム・ヴィラネルの名は、 1793年に断頭台で処せられたデュ・バリー伯爵夫人のお気に入りの香水にちなんでつけられたとされています。ドラマでもイブに”ラ・ヴィラネル”の香水ボトルを送っています。
キャロリン・マーテンス/フィオナ・ショー
MI6のロシア部門の主任捜査官 MI6の極秘捜査チームのリーダーにイヴをスカウトします。
コンスタンチン・ヴァシリエフ/キム・ボドニア
ヴィラネルのハンドラーで謎の組織「トゥエルヴ」のメンバー 表向きはロシアの情報機関FSB所属。
ニコ・ポラストリ/オーウェン・マクドネル
イヴの夫で数学教師 イヴがMI6入ってから、夫婦の間に溝が生じるようになります。
ケニー・ストートン/ショーン・ディレイニー
元ハッカーでMI6の極秘捜査チームのリサーチ担当 実はキャロリンの息子。
フランク・ヘイルトン/ダレン・ボイド
MI5でのイヴたちの上司で自分に反抗したイヴとビルを解雇します。
ビル・パーグレイブ/デヴィッド・ヘイグ
MI5でのイヴの上司で相棒 解雇された後、イヴに誘われてMI6の極秘捜査チームに入ります。
エレナ・フェルトン/カービー・ハウエル・バティスト
MI5でのイヴの助手 イヴに引き抜かれMI6の極秘捜査チームに入ります。
あらすじ 第1話その顔、すてき(43分)
ウィーン
その女は、仕事前の暇つぶしにカフェでアイスクリームを食べていました。
彼女は、前のテーブルでアイスクリームを食べている少女が気になります。
その少女の母親は、雑誌に夢中で少女はつまらなさそうにアイスクリームを食べていました。
すると少女もその女の視線に気づき、彼女と視線が合います。
2人の間には、微妙な空気が流れているようです。
アイスを食べ終えた女は手を止め少女を見つめ微笑みかけました。
すると、少女も微笑み返しています。
しかし、少女が微笑みかけたのは、カウンターの男性店員でした。
そして、その店員も微笑み返しています。
女は、店員の真似をしてもう一度少女に微笑みかけました。
すると少女も微笑み返して来たのです。
女が腕時計に目をやると…7時05分になっていました。
仕事の時間です。
女は、アイスクリーム代をカウンターに置いてあった器に無造作に投げ入れると、
少女の横を通り過ぎざまに、少女にアイスをこぼし平然と去って行きました。
イギリスMI5保安部
昨夜は、ビルの誕生パーティーで随分飲み過ぎたイヴ・ポラストリ、
二日酔いのフラフラの状態で出勤しました。
「あら、早いのね」
助手のエレナが廊下でパンを頬張りながらイヴを待っていました。
「昨夜は熱唱してましたね」
エレナは、イヴと並んで歩き出します。
「ありがとう 何があったの？ 私の分は？」
イヴは、気心の知れたエレナにパンを催促します。
「これ食べます？」
するとエレナは、食べかけのパンを差し出しました。
「それでいい」
お構いなしにイブが手を差し出すと、エレナは見せびらかすように
そのパンを口いっぱいに頬張って全部食べてしまいました。
「昨日遅かったのに絶好調ね」
2日酔いのイブは、朝から絶好調のエレナに怒る元気もありません。
2人は、ミーティングルームへ向かう階段を上がります。
するとエレナは急に真面目な顔になり
「女性の人身売買が噂されるロシア人政治家がウィーンで暗殺されたケース」
と仕事の話に切り替えます。
「なぜMI5に？」
イヴは、面倒くさそうに言います。
「さあ」
「殺し屋が？」
「知りません」
「給料泥棒ね」
イヴは嫌味を言いますが
「下っ端だから」
何を言われてもエレナはあっさり切り返してしまいます。
「パン買って来て」
エレナを困らせようと、イヴはもう一度パンの催促します。
すると、エレナはそれを待っていたかのように、
鞄からパンの入った袋を取り出してイブに見せびらかしました。
”一本やられた”イブは、腹いせにエレナから袋を勢いよく奪い取ります。
そんなイヴの様子を見て、エレナはとても満足そうでした。
2人は、既にミーティングが始まっている部屋の前に着きました。
「フランクたちは来てる」
エレナは、ドアの覗き窓から中の様子を伺います。
「そう」
「それにキャロリンも」
「誰？」
イヴは知らない人物をエレナが知っている事に驚きます。
「MI6の切れ者 あの人と働けるなら何だってする」
どうやらエレナが憧れるほどの人物のようです。
しかし、イヴはそんな重要なミーティングに遅刻してしまったのです。
彼女は、急いでドアの中に入って行きました。
続きは本編で！
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(配信は投稿時のものとなります)
勝手に私見考察
ここからはネタバレを含みます。
久々に、止められない止まらないドラマに出会いました。
面白かったです！
若くて美人の暗殺者“ヴィラネル”
とってもカッコイイ設定なのですが、
ナルシストなサイコパスでユーモアもあり何故か憎めないキャラなんです。
ところが…
そんなヴィラネルが人を殺す前、
嬉々として目を輝かせ微笑む顔は
正にホラーでした。
怖い怖い～
特に、イブの同僚で信頼の厚いビルを殺害するシーンは見所でした。
ヴィラネルがビルをクラブまでおびき寄せ、
ワザと不気味な笑みをビルに見せます。
すると、ビルは自分の置かれた立場に恐怖を覚え逃げ出しますが…
人込みで思うように逃げられません。
そして、とうとう…(このシーンは是非本編でお楽しみ下さい)
美人ゆえなおさら不気味でした。
そんなヴィラネルをジョディ・カマーは見事に演じています。
実に魅力的です。
また、スタイリッシュな作品だけあって、ファッション、メイクやインテリア、ヨーロッパ各国の街並みも楽しめる贅沢なドラマでした。
