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【海外ドラマ:エマ(2009)】ジェーン・オースティン原作「エマ」映像化作品の中では一押し!
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【海外ドラマ:エマ(2009)】ジェーン・オースティン原作「エマ」映像化作品の中では一押し!

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今回紹介するドラマは エマ(2009年BBC製作)

2009年イギリスBBC製作 

ジェーン・オースティン同名小説のドラマ化です。

2009年BBC製作エマ
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エマ~恋するキューピット~解説

原作の冒頭書き出し部分です。

「エマ・ウッドハウスは、ハンサムで賢く、豊かで、快適な家と幸せな性質を持つ、存在の最高の祝福のいくつかを結びつけるようでした。そして、彼女を苦しめたり、悩んだりすることはほとんどなく、世界で21年近く生きていました。エマは結婚する必要はなく、自分の世帯の頭であり、たくさんのお金を持っていますが、ナイトリー氏の懐疑主義にもかかわらず、彼女は周囲の人々とのマッチメイキングを楽しんでいます。

原作では、エマの“縁結び”が中心となっていますが、BBC製作ドラマでは、エマ、フランク・チャーチル、ジェーン・フェアファクスの3人の生い立ちの違いから物語は展開されて行きます。

ドラマ冒頭は、幼い時に母親を亡くした3人の子供たちが紹介されています。

エマ・ウッドハウス:エマの父ヘンリーは、妻の死後イザベルとエマ姉妹のため、家庭教師(アン・テーラー後にウェストンと結婚)を雇い、子供たちを自らの元で養育しました。しかし、彼は妻の死をきっかけに気鬱症を患います。父親の影響でエマは、外出もままならず海さえ一度も見た事がありませんでした。エマの世界は、屋敷とハイベリーの村だけだったのです。
フランク・チャーチル:ウェストンと前妻との間の子。母親の死後、裕福な母方の伯母の元で育てられます。しかし、フランクを溺愛する叔母は彼を異常なまでに束縛し抑圧します。おまけに、フランクは裕福な女性との結婚を求められます。
ジェーン・フェアファクス:ベイツ夫人の孫。幼い時は、ベイツ夫人と叔母のミス・ベイツと暮らしていましたが、両親を亡くなると同時にベイツ家は破産し零落の身になってしまいます。そのため、幼いジェーンは、父の戦友のキャンベル大佐に預けられます。その後、成人したジェーンは、結婚か就職先を探すか…いずれにしても、自立の道を探さなくてはなりませんでした。
Emma (BBC 2009) trailer
ジェーン・オースティンの作品は、田舎の村の物語でも退屈しません…エマとナイトリー氏の恋のゆくえ、ハイベリー村の住人達との複雑な人間関係など当時の生活様式を彷彿とさせます。
そんなジェーン・オースティンの傑作を、BBCが忠実に映像化したドラマです。
 

キャスト紹介

エマ・ウッドハウス:ロモーラ・ガライ 

美しく機知に富むが自信過剰気味で気の強い21歳の女性。南イングランドのハイベリー村の裕福な家の娘。

ジョージ・ナイトリー:ジョニー・リー・ミラー

大地主ドンウェルの住人。恋の仲介役に夢中になるエマに意見できる唯一の人物。

ヘンリー・ウッドハウス:マイケル・ガンボン

ハートフォードの住人でエマの父。病児やケガを恐れ外出を極端に嫌がる気鬱症の老人。

ハリエット・スミス:マイケル・ガンボン

エマの年下の友人で出自が不明。エマを崇拝していますが、エマに何度も縁結びの相手をさせられます。

フィリップ・エルトン:ブレイク・リットソン

ハイベリーの新しい牧師

ウィストン夫人(アン・テイラー):ジョディ・メイ

ウッドハウス家の家庭教師を16年間務め、エマの縁結びによってウェストン氏と結婚しました。

ミス・ベイツ:タムシン・グレイグ

ベイツ夫人の娘でジェーンの伯母 極度のおしゃべり

ジェーン・フェアファックス:ローラ・パイパー

ベイツ夫人の孫で早くに両親を亡くしキャンベル家で娘のように育てられます。成人したため自立の道を探さなくてはなりません。

フランク・チャーチル:ルパート・エヴァンス

ウェストンと前妻との間の子。裕福な母方の伯母に溺愛され育てられます。

あらすじ

エマ・ウッドハウスは裕福で、美しく、機知に富む女性です。

彼女は幼い頃に母を亡くし、父ヘンリーは母親代わりに家庭教師のアン・テイラーを雇って、幼い姉妹を大切に育てました。

ハイベリー村でも1,2の大地主のハートフォードとドンウェル。

エマが赤ん坊の頃からドンウェルとは懇意な間柄でした。

そして、ドンウェルのジョンとジョージ兄弟と姉妹は兄弟姉妹のように育ちました。

そんなある日

エマとナイトリー氏(あえてジョージでなくナイトリー氏と書いていきます)は、

2階の窓越しから庭でふざけ合うイザベルとジョンの姿を見て微笑ましく思っていました。

「2人は惹かれあっている」

エマが自信ありげに言います。

ところが、ナイトリー氏は、ありえないとばかりに

「万が一結ばれても2人が望んだ結果だ」

とエマを牽制しました。

しかし、イザベルとジョンはエマの言う通り結婚することになったのです!

気鬱症の父ヘンリーは、ロンドンへ行ってしまうイザベルに憂いて元気がありません。

エマはそんなヘンリーに

「私が居るから何も変わらない」と言って優しく寄り添い慰めるのでした。

ミサの朝

「偶然だ」

ナイトリー氏は2人のキューピッドで得意気なエマに負け惜しみを言います。

しかし、エマも負けていません

「私の直感と才能のおかげよ」と益々得意気です。

しかも…彼女は次のターゲットを探し始める始末。

そんなエマの目に留まったのは、男やもめのウィストン氏とエマの家庭教師ミス・テイラーです。

そして、またもやエマの思惑通りに、2人はめでたく結婚することになりました。

しかし、流石のエマも今回ばかりは、寂しさと少しの後悔を感じてしまいます。

いくらお祝い事だとはいえ、母親のように慕っていたミス・テイラーが家を去ってしまうのです。

この広い屋敷にヘンリーとエマだけが残されてしまったのでした…

そんなエマに、幼い頃の姉妹とミス・テイラーの思い出が走馬灯のように蘇っていました。

ふと窓の外を見ると、ナイトリー氏がこちらに向かって歩いてくる姿が見えました。

エマは、嬉しさの余り思い切り手を振ります。

その後、この苦い経験からエマは縁結びを封印することを決心したのですが…

いやはや、またしてもエマの悪い癖が出てしまいます。

新しい友人ハリエット・スミスとこちらも新しく赴任した牧師のエルトンの縁結びを思いついたのです。

しかしその頃、ハリエットはドンウェルの農夫ロバート・マーティンからプロポーズを受けていました。

そして、ハリエットはマーティンからの求婚に胸を弾ませ、どう返事を返したら良いのかとエマに相談を持ちかけます。

ところが、エマは身分の低いマーティンとの結婚を快く思っていませんでした。

何とエマは、ハリエットがプロポーズを断るように仕向けてしまったのです。

しかし、出自の分からないハリエットにとって、マーティンとの結婚は良縁でした。

その良縁を破談させてしまったことに、エマは全く気づいていません。

それを知ったナイトリー氏は激怒します。

しかし、ハリエットは高い階級の家柄かもしれないとエマは本気で思い込んでいました。

一方、ナイトリー氏は身分の高い男性は出自の分からない女性を選ばないと諭します。

ところが、エマは全く聞く耳を持ちません。

2人はとうとう口論となり、何時までも平行線のままでした。

しかし、このエマの思い込みが最悪の結果を招いてしまいます。

何故なら、エルトンはエマが思ったような良い人物ではありませんでした。

彼は、裕福な女性との結婚を望み、実はずっとエマを狙っていたのです。

そして、その顛末はナイトリー氏の忠告通りに…

結局、ハリエットは大失恋をしてしまう羽目になり、とても落ち込んでしまいます。

そんな時、村ではウェストン氏と前妻との子フランク・チャーチルとミス・ベイツの姪ジェーン・フェアファクスが噂の的になっていました。

何しろ、いよいよ2人が帰郷してくるのです。

そして、帰郷した2人に会ったエマは、チャーチルに好感を感じ、一方で口数が少なく秘密主義のジェーンとは馬が合いそうにありませんでした。

ウェストン夫妻は、エマとフランク、ナイトリー氏とジェーンの2組がカップルになるのではと期待します。

ところが、エマはまたしても縁結びを思いついてしまいます。

ロマ(放浪者のグループ)に襲われたハリエットを偶然チャーチルが助けた事件をきっかけに

ハリエットが彼の事を好きになったのでは…

とエマは、またしても思い込んでしまいます。

懲りずにキューピッドになろうとするエマ…

しかしこの後、エマは大きな後悔をする事になってしまいます。

続きは本編で!

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(配信は投稿時のものとなります)      

 

勝手に私見考察

ここから先は、ネタバレを含みます

何度も映像化されているエマですが、私はこの作品が秀逸だと思っています。

まず、キャスティングが良かったです!

特にナイトリー氏役のジョニー・リー・ミラーが最高でした。

彼はどちらかと言うと癖の強~い役が多いのですが…

「トレインスポッティング」「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」など強烈なインパクトがありました。

ところが、数々の俳優がナイトリー氏を演じてきた中で

ミラーは、金持ちでも質素な生活を送り、大地主として周囲を見守り続ける、

正に!古き良き理想の英国紳士をサラリと演じています。

私は、このミラーのナイトリー氏が一番好きです(あくまで個人の意見ですが…)

また、苦労知らずで天真爛漫な箱入り娘エマを演じたロモーラ・ガライも良かったです。

エマは、ナイトリー氏とは違い階級意識が強いのですが、ガライの演じたエマは全く嫌味を感じません!

失敗を繰り返しナイトリー氏に怒られながら成長する無垢なエマを演じていました。

この作品は、母親を亡くした3人の子供達が軸となって物語は展開していきます。

主人公のエマは、気鬱症となった父の意向や介護もあり、海を見る事さえ出来ずに大人になります。

しかし、子供を手放さず自らの手で育ててくれた父に深く感謝するエマ

そんな親子をそっと見守り続けるナイトリー氏(やはり素敵!)

一方、零落の身のためジェーンを知人に預ける事にした伯母のミス・ベイツ。

その頃から祖母のベイツ夫人は言葉を発しなくなってしまいます。

ミス・ベイツは罪悪感からか旧友のウッドハウス氏の元を訪れてはジェーンの自慢話ばかりします。

エマは何時も比較されているようでベイツ夫人達の訪問は苦痛でした。

しかし、この時代の人々は人間関係に寛容で思いやりが強いですね。

旧友のベイツ夫人の境遇を思いやる、ヘンリーやナイトリー氏の気遣いが至る所で感じられ

正に英国ジェントルマンですね(やっぱり素敵!)

こうして、日常的な日々の中で起こる様々な人間模様を描いくのが、ジェーン・オースティンの特徴で現在でも根強い人気です。

本作は、オースティン作品では珍しく2人の結婚式シーンはありません。

変わりにナイトリー氏が一度も海を見た事のないエマに海を見せるシーンで終わります。

さすがBBC製作!一押しの作品です。

しかし…結局エマの人生って、何不自由なく幸福な人生でおまけにナイトリー氏と結婚なんて…

羨ましい限りでした…

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