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【映画:愛さえあれば】2012年デンマーク作品 ピアース・ブロスナン主演の大人のラブ・コメディ

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今回紹介する映画は 愛さえあれば

2012年デンマーク製作 原案、監督:スサンネ・ビア 脚本:アナス・トマス・イェンセン

原題:Den skaldede frisør(直訳:ハゲの美容師)

英題:Love is All You Need(愛さえあれば)

上映時間:116分

前回【キリング・イブ】を4シーズン紹介してきましたが、

その中で、コンスタンティン役のキム・ボドゥニアがとっても気に入り、

もっと、彼の出演作を見たくなりました。

そして、ヒットした作品が…

ピアース・ブロスナン主演の【愛さえあれば】しかもデンマーク作品です。

これはもう見るしかありません!

映画:愛さえあれば 出典:映画.com

するとこの作品、女性監督で企画も彼女がしているオリジナル脚本。

これはあくまで持論ですが、

監督が脚本や原案までする“ワンマン作品”はテーマがしっかりして見応えのある作品が多いです。

監督紹介

日本では余り知られていないスサンネ・ビア監督ですが、

反戦、非暴力のテーマが多く、その作品の殆どを原案・監督しています。

スサンネ・ビア

Susanne Bier, film instruktør

デンマーク出身の映画監督・脚本家・プロデューサー。2002年『しあわせな孤独』でその名を知られるようになります。2010年の『未来を生きる君たちへ』でアカデミー外国語映画賞を受賞。2015年の第28回東京国際映画祭ではコンペティション部門審査員を務めていました。ビア監督作品には、【ある愛の風景】【アフター・ウェディング】【ナイト・マネージャー】【バード・ボックス】など多数ありますが、シリアスな作品が多いんです。実は、ロマコメ【愛さえあれば】は珍しいジャンルだったんです。

原題を直訳すると”ハゲの美容師”…なんだコレ?と思うタイトルですが、

実は主人公イーダは、乳癌の治療のため髪の毛が抜けてしまいウィッグを着けています。

それをタイトルにするストレートなところがヨーロッパらしいのですが…

作品を観終わって感じたのは、英題の【愛さえあれば】のジワリ感。

このセンスが絶妙でした。

余韻が半端ありません。

人生に行き詰った大人達が見つけた本当の幸せとは…愛さえあれば!

 

映画『愛さえあれば』予告編

南イタリアのロケーションも最高!ブロスナンも撮影中はずっと楽しかったそうです。

おススメ度:★★★★☆ 大人たちの抱える問題はかなり重い。それをロマンチックコメディで重くなり過ぎない演出が流石です。予想以上の素晴らしい作品でした。
 
 
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キャスト紹介

フィリップ/ピアース・ブロスナン

 出典:公式サイト

デンマークで会社を経営しているイギリス人 息子のパトリックが幼い頃、母親と子供2人を事故で亡くし心に傷を負ったまま立ち直れていません(ブロスナンの息子を持つ父親役は大好きで、今回も裏切らずステキ~)

イーダ/トリーヌ・ディルホム

 出典:公式サイト

ライフの妻で美容師 乳癌の摘出手術を受け治療が落ちついたその矢先、ライフの浮気現場を目撃してしまいます(イーダの強靭的な精神力は凄い!ただの美容師とバカにされますが、実は鉄の女のように強く内面から出る美しさが上手く描写されています)

ライフ/キム・ボドゥニア

 出典:公式サイト

イーダの夫 イーダが癌治療中も浮気する自分勝手な夫(今回のボドゥニアの役は、最悪な夫でした…まぁヨーロッパのあの界隈の国ではアルアルな人種ではないかな…)

パトリック/セバスチャン・イェセン

 出典:公式サイト

生き遺ったフィリップの息子 結婚式を挙げるため南イタリアのソレントに新婦のアストリッドとやって来ました

 
アストリッド/モリー・ブリキスト・エゲリンド

 出典:公式サイト

イーダの娘  新郎のパトリックが自分に興味がないのでは…と不安を持ち始めます

ベネディクテ/パプリカ・スティーン

 出典:公式サイト

フィリップの亡妻の妹 フィリップに好意をよせています(凄まじく思い込みの強い嫌な女)

ケネト/ミッキー・スケール・ハンセン

イーダの息子でアストリッドの弟 アストリッドの挙式3日前に軍隊に入隊 マザコンな息子で自分勝手なライフを嫌っています(イーダとはまるで恋人同士のように仲がイイ)

ティルデ/クリスティアーヌ・シャウンブルク=ミュラー

ライフの会社の経理担当者で愛人 図太い神経の持ち主

あらすじ

「3か月後にもう一度健診を その結果を診ないと完了とは言えません 同じような治療を受けたガン患者会に入会できます」

「私には向いていません」

イーダは、乳癌治療が落ち着き、担当の女医から今後の説明を受けていました。

「乳房再建についてご希望を伺います」

「特に希望しません」

「ご主人も賛成?」

「ライフ?もちろん 夫はありのままの私が好きです 毎週彼にレモンプリンを 内面を重視してくれます」

イーダは、ライフとの夫婦関係に全く不安を感じていませんでした。

「摘出に気づいていないかも」

「休暇を取って旅行するカップルも多いですよ」

不安も何も感じていないイブに、担当医はアドバイスを付け加えます。

「ちょうど 来週旅行へ娘がイタリアで挙式を」

「そう うらやましいわ」

ライフが庭でリクライニングチェアに横になってくつろいでいました。

イーダは、運んできたグラスワインをライフに手渡し

ツインのリクライニングへ腰かけます。

何気ない夫婦の一時

そこへ心地よい風が頬をなでます。

しかし、イーダの心は晴れることなく曇ったままでした。

続きは本編で!

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勝手に私見考察

ここからはネタバレを含みます

何が【愛さえあれば】だったのかを考察

この作品は、人生の折り返し地点のライフステージに立つ人が観ると、結構グッとくるのではないでしょうか。

誰しも長い人生の中で、トラウマ、大切にしてきた家族、築いたキャリアなど十人十色の人生があるはずです。

この作品の主人公フィリップは、事故で家族を失った事から立ち直れず、遺されたパトリックも顧みず、仕事に没頭して会社を大きくしてきました。

一方のイーダは、癌の再発の恐れや、夫の裏切りと大切にしてきた家族も自分の病であっけなく崩れてしまいます。

心に傷を負った男が、病と闘い家族を守ろうとする強い女性にドンドン惹かれていきます。

子供の結婚が破談になり、もう会うことがなくなったとき…

フィリップとイーダの選択

仕事一筋だった男がその第一線を退き、2人の出会った土地、南イタリアに戻る決心を固めます。

彼は、再び最愛の人を亡くすかもしれませんが…それでもイーダと生きたかったんですね。

ところが、そのフィリップのタイミングが悪かった!

あのライフがイーダの元へ戻って来た直後だったんです。

結局、イーダの美容室に突然現れたフィリップは、こっぴどくフラれてしまいました。

しかし…

子供たちが自立して、ライフと2人きりの生活に価値を見出せないイーダ

ライフとは、何も一緒にしたくない!と

彼を捨てフィリップの元へ旅立ちます。

(これが、熟年離婚の本質です。夫と2人きりの生活が堪えられないんです。

世の夫の皆さ~ん、日頃から奥さんを大切にしてますか?)

愛さえあればとは…

イーダは、病院からの検査結果報告書を持ってフィリップの元へ向かいます。

怖くて見られないから一緒に見て欲しい

イーダは、フィリップにお願いします(既にフィリップに頼っています。ライフにはこれができない)

すると…

ここからのフィリップは、パーフェクトな対応をするんですね~(こちらは本編でご確認ください)

結局、ラストまで検査結果は、視聴者には分かりません。

2人の表情を見て想像するしかないのですが…

ビア監督が言いたかったのは…

もう2人には、癌だろうが何だろうが関係ない!

愛さえあれば~

ブロスナン~

カッコ良すぎ~

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